眠れる森



「それに、彼女が言ったことはもっともな正論です。あなた達が身を置いてるのは殺し合いです。各隊長が緩んでいては勢力に影響が出ます。」




微かに漂う冷たい殺気




「はっ、副将軍も女には弱いのか。これだから若いのは盛って困るぜ……」




最年長であろうオッサンの言葉に、レオのこめかみがピクピク動くのが分かる







「うるさい口だなぁ。
あんた、殺気を飛ばされてんのが分かんないの?
それとも、レオの力を見誤ってんの?」


「「っ!!シルク将軍!!!!」」




隊長達が一斉に後方に振り向くと、壁に寄り掛かったシルクがいて焦りの声をあげる



それもそうだろう。
シルクが一つ、首を切るサインを出せば自分達の首が飛ぶんだから


もちろん地位の話であって、生首は飛ばないだろう………いや、機嫌を損ねたら分からないかも…





「はぁー………なんなのこの隊長達。
先読み、推測、客観視、何一つ出来てないじゃない。
将軍にも気が付かないなんて………普通、二度も同じミスなんてしないでしょ」

「なな、なんだね君は!!!!!将軍ならまだしも、君がタラタラと!!!!!少しは黙っていなさい!!!!!」




クリアが言ったことが頭にきたのか、1人の隊長が目を見開き顔を赤くしながらも罵声を飛ばした







「・・・・・・・・・・・」


「「っ!!!」」












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