眠れる森
第1章―始まりの森

なんだかなぁー。おかしいんだよな






なんて考えてたら迫る刃




「つっ、!!!」



剣が交わる音が響く戦場


そう、ここは戦場





身を反らして剣を振りかざす









「はっ、お前はできた馬だよ…ほんと」



彼女が名付けた愛馬のシュシュのおかげで、彼は危ないとこ助かった




「助かったよ、今のは危なかった…」




シュシュの頭を数回叩いてやると、さも“当たり前だ”と鼻を鳴らす






“攻撃やめーッ!!!!!!!!”


“止めーーーーッ!!!!”






突然、敵国の騎士団が攻撃を止めて距離をとった





「ー・・・・・将軍!!!!シルク将軍はどこです!!!!!?????」


「ここだ!!!!」


「いたっ!…シルク!!!!どういう事ですかっ!?」




副将軍のレオが、自慢の馬で駆け寄って来る




「俺も分からない。…皆に伝えろ、深追いはするなと」





その間にも、敵の騎士団との距離はグングン離れていく




「何を企んでいる…?」


「シルク、あれを・・・・!」




向かい合わせに距離をとった中間地で、白馬に乗った2人がいた





「本物だな…やっとお出ましか」


「・・・どうするんですか?」


「もちろんご挨拶に行く。レオ、・・・補佐を頼めるか?」


「誰に訊いてるんですか?シルクこそ、三途の川を渡らないように気を付けて下さい」




いつもは俺が言ってる台詞をレオが口にする







敵とは近付けば近付く程分かる


今度は本物。





騎士の覇気が違ったのは、騎士団長が前線にいたから



やっと引き摺りだした。


やっと来た、この戦いが終わる日に


なのに、距離が縮むのにつれて、脳内には行くな、と響き渡る










やっと現れた騎士団の団長は、間近で見たら細身で



嫌でもお前を想わせるよ
クリア……








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