復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜

それから、弁当を食べながら、奈々子にあだ名をつけよう、ということになり、「谷ちゃんにしようよ」と愛華が提案したので、すんなりそれに決まった。

谷ちゃん、と呼ばれ、さらに全員と、メールアドレスと番号の交換までして、奈々子は有頂天だった。
話をすることに夢中で、マリのことなんて、すっかり忘れていた。

昼休みの終わりを告げる予鈴が鳴り、奈々子たちはぞろぞろと教室へ戻った。

「うわー、五時間目数学じゃん！」

「数学とか意味わかんないしー」

笑いながら、奈々子が教室に入ると、マリがなにかしゃべりたそうな顔をして、近づいて来ようとした。

ちらりとそれを見た愛華が、奈々子の横に立ち盾になった。

「目合わせちゃだめだよ」

愛華が早口で、ささやいてきたので、奈々子は小さくうなずいた。

それを見て、マリは無言で自分の席へ戻って行った。その背中がさみしそうだったので、チクリと心が痛んだ。

帰りのホームルームが終わると、愛華たちがやって来て、マリから話しかけられないようにガードされ、その日は駅まで一緒に帰った。