復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜

「でも、臭いとかするよね。使う人はいなくても、さすがに気づくんじゃないかな……」

指についたスナック菓子のカスを落としながら、さえが言う。

「そんなの知らないわよ。お昼食べてるときに、あのトイレの話なんてやめてくれない」

愛華は、イライラした顔で、フォークをハンバーグに突き刺した。

「ねえ、谷ちゃんだって、こんな話やめてほしいよね？」

愛華が猫なで声できいてくる。
奈々子は戸惑ったが、本当のことを言うのは今しかない、と考えた。

「えっと……あのね、わたしも確かに遅いと思ってた。あと……あのトイレ愛華ちゃんの指紋が残ってるからまずいと思う」

「あたしの指紋ってどういうことよっ？」

愛華は顔色を変え、声を荒げた。近くの席にいたクラスメイトたちが、びっくりしたようにこちらを見てくる。

「教室じゃやばいから外に出よう」という亜美の提案で、食べかけの弁当箱にフタをして、奈々子たちは教室を出た。

人気のない理科準備室の前で、「どういうことなの？」と愛華がきいてくる。