モラトリアム人間
腐敗する約束

明日の紡ぎ方を知らなかったから
せめてもの手段として
ちいさな掌を握っていたよ。

たったひとりのきみが
空の裂け目に飛び込んでしまわぬように。

腐った匂いはあしたもあそぼうね、の指切りからだった。

ちいさな病棟で僕は全部なにもかも気付きたくなくて

君のわずかな命の灯の中をさ迷った。

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