突然の幸運
顔が赤くなりそうだし、ゆるみそうだったけど頑張って耐えた。


僕が自分自身と闘っていると


「今日の晩ごはんは何がいい?私が作るね」

茜が僕に料理を作ってくれる……?


嬉しすぎる♪


でもそんなそぶりは見せないよ。僕は茜をリードしたいからね。


「そうだねぇ。食材もあまり無いから一緒に買い出しに行こうか」


僕は茜が僕のためにしてくれるところを見ていたい。それに一緒に出かけたい。


「うんっ。行きたい」

茜が嬉しそうに元気に返事をしてくれた。


それを見て僕も嬉しくて笑顔になった。


出かけるには準備が必要だよね。


「じゃあ着替えておいで。準備ができたら行こうか」


「うんっ♪急いで準備するね」


茜は勢いよく返事をして、リビングを出ていった。


茜が出ていった扉を見ながら僕はつぶやいた。


「こんな突然な結婚なのに僕に笑顔を見せてくれるなんてね」

自然に顔が笑みを作っていた。


「―キミは今も昔も優しいね」


テレビを見ながら茜を待っていた。


今、この時間でさえとても大切な時間に思えるよ。


廊下からはやめの足音が聞こえ、近づいてきた。
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