不愉快"愛"
「おまたー?」
放課後の図書室は静かとは言いがたく、寧ろガヤガヤと賑わっている。そのせいか毎度図書の先生に怒られ、今では常習犯となってしまった。
「おそかったねー。こっちはもやはピークですよー」
「タケルンがジャンピング土下座をしてきてねー。いやー実に気分がよかったよ」
「え!?マヂ!!見たかったー」
さっきの変な出来事を話ながら私と平は二人と同じテーブルにつき、アニメ雑誌を貪るように読みだす。最近ハマりだしたアニメやマンガの特集があり気分は最高潮。
によによ笑いながら私達四人はアニメについて語りあい妄想しあい捏造しあい、きゃーっと奇声をあげる。そして司書さんに怒られるを繰り返す。
私の日常はこんなものでピンクに染まる恋愛話などありやしない。
花の女子高生としてどうかとおもうがこれはこれで楽しいし、自分達が楽しんでるならば別にこれでいいとおもう。
あーあと誰が呟き時計を見ればもうバスの来る時間で皆とはさよならだ。
友莉サンとちゃやかはバスに乗り帰宅。
平はお迎え到着。
となれば私は相棒のチャリに跨り帰るしかない。
「今日はここらでお開きさね」
「うーん。ばいちゃ!」
「ばいにゃー」
ブンブン振り回すように手をふり図書室を出て向うのは駐輪所。
待っていろ我が相棒と私は鼻歌混じりで向かうのだ。