君がいた風景
次の日、さっそく焼いた写真を拓磨に渡しに部屋を出た。


拓磨と女将さんの写真は思った通り、暖かい最高の作品になっていた。


拓磨を探していると、フロントの近くで女将さんに会ってしまった。


「あら、昨日はありがとうございました。写真…できたのですか?」

女将さんにいつものように優しい笑顔で話しかけられた。

「いや…、これは…その…違う写真なんですよ」

「あら、そう…残念ね」

「あの…拓磨は?」

「拓磨でしたら…外で遊んでると思いますけど…」

「そうですか、ありがとうございます」

女将さんに礼を言うと、春人は拓磨のところへ行こうと歩き出した。

「あ、ちょっと…春人くん!!」

「はい?!」

「あの…お願いがあって…」



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