ミルクティーの恋の法則
   



  キーンコーンカーンー・・


 
「バカ洸輝のせいで遅刻だょ!」




  教室にだっしゅしながら悪態をつきまくる。



    しかも完ぺき八つ当たり。




「だいたい、今さらなんで現れるの!!」



    もう二度と会いたくなかった。


   
  あの笑顔をみると、昔の青さがよみがえる。



    
   

    走っていた足を止める。




   やっぱ、1時間目さぼろう。



  これも全部ばかばか洸輝のせい!!



 
「洸くんのばかっ」




『呼んだ?』



  びくっ!! 



「きゃっ!?」




  いきなり背後から耳元で囁かれて床にヘタリこんでしまう。




   耳弱いのにぃ~!!しかも、この声は・・




「大丈夫?夕月ちゃん」




  背後をみると洸輝が小首をかしげて夕月を見ていた。






「おどかしてごめんね。」



  そういって体を起こそうとてを差し出してくる。



  
  パシッ!



 その手を払いのけて、一人で立ち上がる。





「夕月ちゃん?」




 ムカツク、一瞬でもドキっとするなんて。




「なにっ!」




「えっと・・夕月ちゃんも遅刻??」




   そーだ、さぼるんだった。


  屋上でもいこうかな・・あれ?


   こいつなにやってんの??



「こ、あんたはなんで・・?」




 
「女の子に呼びだされて、教室帰るとこ?」

                                      








< 12 / 15 >

この作品をシェア

pagetop