ブレイク
「どれくらいこっちにいるんですか?シンさん。」

リンがそう尋ねた。

「そうだな…。
今のとこ、予定じゃ1週間てとこだな。」

「1週間…。」

「そっか…。
短いんですね…。」

「いや、でも、ハヤトとリンちゃんに会えただけでも満足だよ。」

シンはにっこりと笑ってそう言った。

「さ、そろそろ行くかな。」

「待てよシン。

もう帰っちゃうのかよ。
もう少しゆっくりしていってくれよ。」

俺は立ち上がろうとするシンを引き止めた。

久しぶりに再会できたんだし、もっとゆっくり話がしたかった。

「すまないハヤト。
今日はちょっと忙しくて…。
明日また今日と同じくらいの時間に来るよ。」

「そう…か…。」

「じゃあな。」

靴をはき、シンは立ち上がり、外へと出て行った。

俺はシンの後を追って外へ出た。

「絶対だぞ!」

遠ざかっていくシンの背中にそう呼びかける。

シンは振り返ることなく、右手を挙げてそれに答えてくれた。

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