ブレイク
シンはスラムを抜けると、俺を街へと連れて行った。

そして狭い路地を通り、古い廃墟のビルへと入って行く。

俺も後へ続いた。

「シン、どこへ行くんだ?」

「いいから。」

地下へと続く階段を降りて行き、長い廊下に出た。

「この先だ。」

シンが言った。

その廊下の先には扉があった。
俺達はその扉を開け、中に入った。

中は10畳くらいの広さの部屋だった。

窓もなく、蛍光灯の明かりが照らしている室内は薄暗かった。

部屋の隅にはパソコンだろうか、コンピューターが設置されており、コンクリートの壁にはこの街の地図が貼られていた。

パイプ椅子も何脚か畳んで壁に立てかけられていた。

そして、部屋の中にはシンと同じような黒スーツを着た男が2人いた。

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