ゆうじ
家で待ってる事なんて出来ずに、一緒に警察へ行った私。
通された部屋には、見知らぬ男性と男の子が先に座っていて、母は知っている人だったのか軽く会釈をしていた。
警察の人が母に身元を確認させる為に 水でビチャビチャの財布に腕時計などを持って来た。どこか見覚えのあるものばかりだったけど、私には何が起こっているのか分からず ただぼう然と座っているだけ。

『遺体ですが、かなり腐敗していますが 確認していただけますか』
母と一緒に立ち上がろうとした私に

『お嬢さんは、ここで待ってもらえますか?腐敗の為に かなり臭いもきついので…』

『でも、私のお父さんか どうか会わないと ちゃんと違うって確認しないと…』

結局、私は遭う事も出来ず部屋で待つことに

帰って来た母は 何も言わず 私を抱きしめるだけで
警察の人と 父であるはずのない遺体と一緒に警察を後にしました。
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