みどりちゃんの初恋
球技大会ライバル登場!
◇◇◇
うふふ。やっぱり球技大会の種目バスケにして正解っ。だって、だってえ……鼻血でちゃ――
「気持ち悪いっていってるじゃない」
むぎゅっとあたしの両頬をつかむちぃは呆れてるみたい。
「そーがないしゃーんっ。愛ひの彼氏しゃまがめちゃくちゃかっこひーんだからあ」
ぺちぺちとほっぺを掴むちぃの手を叩けば「あら、みどりの番よ」と黄色のビブスを渡された。
――そう。今日は待ちに待った球技大会二日目。
「まだ印刷終わらないのか!」「出店の配置決まったの?」「用具足らないんだけどー」「給水場って体育館の前でいいの?」
球技大会の前日まで、四人しかいない生徒会は行事の度にてんてこ舞い。あれやらなきゃ、これやらなきゃともう、大変。
結果的に球技大会委員の人たちと一緒に千枚のプログラム作り、出店の手配に場所案内、諸注意など。
どうせ行事やるならとことんやって楽しもう! というのが我が英明高等学校の校風だもん。他の高校の友達がびっくりしちゃうくらいお祭り騒ぎ。
休日返上で必死に準備した球技大会。
「さあ、楽しんできなさい」
――楽しくないわけないじゃんっ!