みどりちゃんの初恋
いやいやいやいやっ!! 意味分かんないっ!!
「お泊まりって何?! ていうか! あたしがちぃと一緒に寝るんでしょ?!勝負下着なんていらな――」
「なーに寝呆けたこと言ってんのよ。あんたの後ろに恋人がいるじゃない」
「ちょっ……待ってよ!! だからって、その、あの、えっと、だから!!」
「なーんにも心配することなんてないじゃない。勝負下着もあるし、親にどうこう言われるような場所じゃないし。ほら、それにゴムだってあるし」
「ごっ……?!」
「千紗ダメだよ。 いくらなんでもピーは入れなくちゃね」
何でもないかのようにぺらぺらとしゃべるちぃの後ろから、ひょっこり顔見せたタツキさんは「大丈夫。俺たち覗いたりしないからね」と優しい微笑みを浮かべる。
絶対おかしいって!
だって、タツキさんは一応あたしたちの先生じゃんっ!! いいんですか?!先生がそんなんでっ!!
「ご飯出来てるから早くリビング来てね」といつもより低めに結っていた髪の毛を解きながら千紗は扉の向こうに行ってしまった。
「………」
「………」
……え。 ものすごーく気まずいんですけどおっ。