白いジャージ2 ~先生と青い空~
お母さん、と呼びたくなるようなお店のおばさんが優しく注文を聞きに来る。
「サーロインと、フィレ…1つずつお願いします。」
先生はそう言うと、ゆっくりとメニューを壁に立てかける。
そして、にっこり笑って肘を付いて私を見つめる。
好き。
大好きだよ。
先生…
「こういうお店、最近ないからなぁ…」
先生は店をぐるりと見回した。
懐かしいと感じたのは、この店がどこか童話の中に出てきそうな雰囲気だからかもしれない。
厨房でお肉を焼いているのは、山の料理長『ふくろうおじさん』
ぷぷぷ…
そんな童話が頭をよぎる。