白いジャージ2 ~先生と青い空~
「いつから教師になりたかったの?」
その質問に先生は、大きく息を吸って…そのまま瞬きもせずに青い空を見つめた。
「いつからだろう。陸上の選手になる夢も確かにあったんだ。でも、気付いたら教師を目指してた。お前に出逢う為かなぁ。」
伸びてきた先生の両手に顔を挟まれた私は、そのまま先生の胸に顔をくっつけた。
本当だね。
先生が教師になっていなかったら
今の私はいないんだ。
本当の恋を知らないままだった。
お姉ちゃんとの関係も今みたいになっていなかったよね。