白いジャージ2 ~先生と青い空~
静けさに包まれる。
息を飲む。
瞬きもできないくらいの美しさ。
瞬きをする一瞬で、空のオレンジ色は色を変える。
「すっげぇ…」
一面を濃いオレンジ色に染めた夕日は、
一仕事終えて、ゆっくりと沈んでゆく。
どんどん色が濃くなる夕日。
一生忘れられない光景だった。
見渡す限り、海と空。
夕日に染まる美しい空だけを
ここにいるみんなが見つめていた。
写真を撮ることも忘れちゃうくらいに感動的な時間。
夕焼けを見つめる先生。
その横顔の向こうに見える真っ赤な夕日。
頂点を迎えた明るさ。
こんなにも丸く赤い夕日を見たことがなかった。
そこから先は燃え尽きたかのようにあっという間に
海に吸い込まれてゆく。