白いジャージ2 ~先生と青い空~


こんな先生初めてだった。




教師じゃない先生。



『男』な顔してる先生。



私がいない場所では、先生はこんな風なの?


先生同士の送別会や忘年会では、こんな風に女の人と話してるの?





泣きそうだった。



でも、今日の先生はそんなことにも気付かない。




隣の尾崎さんと、向かいの雅子さんと話しながら、時々思い出したかのように

私に『なぁ?直!』と声をかけてくれた。





「あと1時間くらいしたら、また来ますね!」



宿のおじいさんは、みんなの話が弾んでいるのを見て、席を外した。



私は、おじいさんの歌をもっと聞きたかった。



まだお酒の飲めない私には居場所がなかった。






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