白いジャージ2 ~先生と青い空~
南の島での出逢い
「一緒に良いですか?」
元気良く私の隣のベンチに座ったのは、3人組だった。
「私、ともって言うの。お酒飲んでないってことは、高校生?」
ともと名乗った女の子は、真っ黒の長い髪で大きな瞳が印象的だった。
この島で真っ黒な髪の人を見るのは珍しいような気がした。
ここに集まる女性のほとんどが茶色っぽい髪をしていた。
「専門学校生です。まだ20歳じゃないから。あ、私は直って言います。」
私は同年代らしき3人が集まってくれたことにホッとしていた。
大人ばかりの中に一人自分がいることが辛く感じていた。
いつもとちょっと違う先生もなんだか嫌だった。
お酒を飲む姿は、私の家でしか見たことがなかったからかも知れない。
お酒に弱い先生は、少しのアルコールですぐ赤くなり、気分が良くなるんだ。
悪酔いしたり、酒癖が悪いわけじゃなく、いつも上機嫌になるだけだった。
「ねぇ、彼氏かっこいいね。」
ともちゃんは、そう言って、先生を指差した。