白いジャージ2 ~先生と青い空~


「ねー!彼氏、紹介してよ!」



咲希ちゃんがそう言って、私のグラスにオレンジジュースを注ぐ。



先生達の話の区切りが良さそうなタイミングを見計らって、声をかけた。



「先生!ちょっといい?」





…しまった。




やっぱり、いつまでも『先生』と呼び続けていることは


こういう時、不便なんだ。






「えーーーーー!!先生なの?」


「直ちゃんの彼氏、学校の先生?」


「えーー!!まじ?」





騒ぎ出す3人を見て、雅子さんが一言。


私達4人を子ども扱いしているかのような落ち着いた口調で…


大人な目をして。



「教師なんだ。どうりで話が合うと思った。」


意味深に微笑んで、またお酒を一気に飲んだ。





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