白いジャージ2 ~先生と青い空~
「直、俺を嫌いになった?」
私のおでこに先生のおでこをくっつける。
「うん・・・1秒だけ。でも今は、大好き。」
離したおでこをもう1度くっつける。
「1秒でも嫌われるなんて俺、いやだーーー!!」
先生は、私の背中に手を回し、抱え込むように抱きしめた。
「嘘だよ、先生。大好き。」
サンダルを脱いだ素足に、畳の上の砂がくっつく。
背伸びして、先生の首に手を回した。
「このままお前と2人きりでいたい。」
「だめだよ。宴会はまだまだこれからだから。」
遠くから聞こえる笑い声。
もう大丈夫。
もう雅子さんが先生を見つめても、先生に触れても
私は泣かない。
ここにいる先生が全てだから。
先生が私を追いかけてきてくれて、
謝ってくれて…
たくさんの愛を伝えてくれた。
「じゃあ、続きは後で・・・」
先生は、ドアを開けて…
ちょっとエッチな顔で微笑む。
「うん。私もツバルって国のこと知りたい。」
先生は私の手を握り、にっこりと微笑んだ。
「そういうとこが好き。な~お~!」
肩を寄せ合いながら、宴会の輪の中へ戻る。
雅子さんの姿が見えなかった。
その行方は少し気になったけど、私の心はさっきまでとは違っていた。