白いジャージ2 ~先生と青い空~
クーラーのない部屋で
窓を開けたままひとつになった私と先生。
声を押し殺して抱き合うと、本当にひとつになっている感覚になった。
あんなに鳴いていたヤモリも、眠ってしまったのか、辺りは静かだった。
窓からの風が心地良く、私と先生はひとつになったまま窓の外を見た。
「月、見る?」
先生は私を抱き上げて、そのまま窓の方へと移動した。
窓から外を見ると、もう夜中なのになぜか明るかった。
夜道を照らす灯りも、東京とは違っていた。
オレンジ色をした灯りが今日の夕日を思い出させてくれる。