白いジャージ2 ~先生と青い空~
俺は、追いかけた。
部屋の前に直がしゃがみ込んでいた。
直の周りにはできたばかりの友達がいた。
直はいつも友達に恵まれている。
それは、直が優しくて友達想いの子だからだろう。
直を取り囲む3人組を見ていると、直の学生時代を思い出した。
俺の知らないところで、こんな風に泣いていたのか・・・
教室の片隅、体育館の裏…
直は、こんな風に友達に背中を抱かれ、涙を流していたのか。
2人きりになった俺と直は、何度も謝り合う。
直は何も悪くないのに、ごめんと何度も頭を下げた。
俺が悪いのに…
俺が軽率だった。
俺、雅子さんにそんな気があるなんて全く気付いていなかった。
謝りながらキスをした俺達は、
また少し成長した。