白いジャージ2 ~先生と青い空~
夢のような時間の終わりを告げる笛の音が聞こえた。
先生に手を握ってもらっているおかげで私は足を動かさなくても
目的地に到着できる。
「先生、ありがと~!」
「お前、泳ぐ気ゼロだろ?俺の方がオヤジなんだからぁ。」
スイスイと泳ぐ先生の背中を見つめながら、私は海の美しさを胸に刻んだ。
「私も手伝う!!」
私は、少し足を動かして先生を助けようと思ったけど、何の役にも立たなかった。
「いいよ。足動かさなくて・・・溺れてるみたいに見えるから!」
先生は、優しく微笑みながらどんどん進む。