白いジャージ2 ~先生と青い空~


先生とのデートの途中だった。


久しぶりにお泊りのお許しが出て、先生と夜のドライブを楽しんでいる時だった。



でもね、

先生は言ってくれたんだ。



携帯を握り締めながら、心配する私の耳元で…




『行ってこいよ、直。』




こういう所がたまらなく好きだ。



私の言えない気持ちを理解してくれる所。



私の大事な親友を、先生も本当に大事に想ってくれている所。





「お前の大事な親友なんだから、しっかり話聞いてやれ。高校時代は、相当お前も中田に迷惑かけてたんだろうなぁ。夜中に泣きながら電話とかしてたんだろ!」




先生は、心配で元気のない私にそう言って笑顔を向けた。



そうだね。


数えられないくらい私はゆかりに助けられた。


不安で寂しくて

怖くて…

どうしようもない気持ちを、ゆかりはいつも聞いてくれた。



今度は私がゆかりを助ける番だ。





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