白いジャージ2 ~先生と青い空~
「ごめん…先生は、ただ優しい先生なだけなのに…」
私を抱きしめる腕の力を緩めようとしない先生は、
何度も何度も謝った。
私が弱いから…
私が子供だから、先生を悩ませてしまう。
でもね、ちゃんと壁を作って欲しかったんだ。
先生の周りに見えない壁を作って、先生の心の中に誰も入れないようにして欲しいんだ。
そうじゃないと、私は不安で不安で…
何をしていても、先生のことが心配で仕方がないんだよ。
強くならなきゃ…私。
先生の奥さんになるんだもん。
相当の覚悟がないと、やっていけないね。
何十年もの間、先生を想う見えない影と戦わなければならないんだ。
毎年もらうたくさんのバレンタインのチョコも、
笑って『良かったね』と言いながら、一緒に食べなきゃ…ね。
それができないなら、先生の奥さんになる資格はない。
私の不安を理解してくれた先生は、それから変わってくれたんだ。
彼女の存在を生徒にもきちんと話してくれて、
私とのプリクラを携帯に貼ってくれた。
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