白いジャージ2 ~先生と青い空~
4通目のメールは、専門学校の友達からだった。
私が唯一メールをする男の子。
必要な要件しかメールすることのない関係。
だけど、もし先生が知ったら・・・
誤解しちゃうかも知れない。
携帯って恐ろしい。
【楽しんでるか~?来週の月曜は、スニーカーで来るように。】
要輝彦君。
同じクラスで、何かと行動を共にすることの多い子。
桃子や美穂、あゆみと一緒に要君も時々私達の輪の中にいる。
先生は、少しだけ気になっているようだった。
1度だけ、珍しく学校の前に迎えに来てくれたことがあった。
そのおかげで私はみんなに先生を紹介することが出来た。
待ち受け画面や、写メを見せていて、友達も先生に会いたいと言っていたから。
先生は、数名いた男子の中から要君にだけ声をかけた。
スラっとして背が高く、さわやかな要君を先生は「要君」だって思ったんだ。
よく話に出るその名前を先生は時々わざと口に出した。
『どうせ、明日も要君と実習なんだろ~!』なんてね。