白いジャージ2 ~先生と青い空~
対面
3時過ぎ。
病院に到着した。
さっと車から降りて、助手席から私を抱きかかえるようにして起こす。
「どう?歩けるか?」
無言の私のおでこに先生はそっとキスをした。
「やっとお父さんとお母さんの顔見れるな…」
先生は私の手をしっかりと握り、病院の入口を探す。
田舎の病院なのに、とても大きくて、それもまた私を不安にさせた。
救急用の入口の自動扉は、カタカタと音を鳴らしながら開く。
暗い廊下に赤く光る『救急』の文字。
焦る気持ちを抑え、静かに廊下を歩く。
隣には愛する人。