白いジャージ2 ~先生と青い空~
私は大きな木を見上げて、その中から聞こえる鳥の声に耳を澄ませた。
ピピピピピピ・・・
ピョピョピョ・・・
「先生の弟さんにも会いたいな。」
そう。
先生には弟がいたんだ。
なぜか兄弟の話が出なくて、先生に弟がいることを知ったのは卒業してからだった。
間違いなくイケメンだよね…
「弟は俺に似てね~ぞ!」
私の心の中を見破った先生がニヤッと笑う。
「弟は、どちらかと言うと・・・かわいい系の顔かなぁ。」
またまた想像がふくらんだ。
美男兄弟で、地元では有名だったんだろうなぁ・・・なんて。
私と先生は地図を広げながら、ゆっくりと宿に戻る道を歩いた。