白いジャージ2 ~先生と青い空~
誰もいない海岸。
波の音と
風の音。
早起きのやどかりがカサカサと急ぎ足で移動する。
「直・・・」
手を
差し伸べる先生に
小走りで駆け寄る。
「せんせー!!」
しっかりと握られた左手には
輝くリング。
「そろそろ始まるぞ!日の出…」
ここが雲の上のように感じる。
どこまでも続く水平線と
真っ白な薄雲が重なり合う。
その白に溶けてゆくような眩しい朝日。
やどかりの引越しを横目に見ながら、
朝日の昇る瞬間に
キスをした。
「やっと見れたな・・・直。俺、幸せ~!!」
私の肩におでこを乗っける先生…
甘える先生の髪に触れる。
手を握り、寄り添いながら、2人で眩しい朝日を見つめた。