白いジャージ2 ~先生と青い空~



島の人々が港から手を振ってくれた。



どんどん遠ざかる島に、涙がこみあげる。




ありがとう。


たくさんの思い出をありがとう。





フェリーの中で眠ってしまった先生の手をそっと握る。


慣れないブレスレットをつけてくれた先生。




パシャ…



その手を写真に残す。






窓に水しぶきがかかる。




先生との『初旅行』が終わろうとしていた。




『初めて』のことが、これからどんどん増えて行く。



そして、だんだん『初めて』が減っていく。




でも、ずっと新鮮な気持ちで先生に恋していたい。






次はどんな、『初めて』が待っているんだろう。




この旅行の1ヶ月前、私は先生の『初めてのラブホ』を経験したんだっけ。







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