白いジャージ2 ~先生と青い空~

エレベーター



絶対・・・初めてじゃないんだよね。


過去に、誰かとラブホテルに来たんだ。



当たり前だよね…


もう大人だし、先生にも彼女がいたんだし…




私は先生だけしか知らなくて、

ラブホテルの部屋を選ぶことすらできない。



ドキドキして、自分の心臓の音が聞こえちゃいそう。




エレベーターを待つ先生の横顔をじっと見つめる。





あ…

この感じ、前にもあった…





私は、記憶を呼び起こす…





あ。



あの日。







先生に別れを告げたあの夜だ。




高級ホテルのディナーを食べたバレンタインの夜…





エレベーターを待つ先生の横顔を見て、自分は子供だって感じた。



そして、別れるって決めたはずなのに、

先生が大好きで仕方がない自分に気付いたんだ。





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