白いジャージ2 ~先生と青い空~
「なーーおーーー!!」
じゃりだらけの坂道も軽々と進む先生。
運動神経が良いだけじゃなく、
なんだかこの土地に馴染んでいて、じゃり道にも慣れて、現地の人のようだった。
「せーんせーーーー!!」
大きな声で叫んでも、私の声に振り向くのは先生だけだった。
宿泊場所の近くにはたくさんの観光客がいるのに、
少し離れると本当に2人きりだった。
ここが日本だと思えない。
ジャングルのような雰囲気。
見たこともない深い緑色の葉をつけた大きな木。
着色料を使っているかのような鮮やかなピンクの花。
バナナのような実をつけた背の高い木を見上げた先生。
デジカメでそのバナナの木を写真に写す。
その隙に、バナナを眺める先生もパシャ…
まるで
アフリカかどこかのような…
匂いまでもが外国のようだった。