白いジャージ2 ~先生と青い空~
クリスマスプレゼント
夕暮れ時までに雲が消えてくれることを願った。
この島の桟橋からの夕日は、最高に美しいらしい。
行きのフェリーの中でも、さっきの食堂でも観光客の話題になっていた。
「直、どこ行くんだぁ?」
直は俺の両足を砂に埋めると、貝殻を捜しに波の方へ走り出す。
相変わらず走るのが好きだ…
懐かしく思い出す。
今でも昨日のことのように…
直が俺に向かって走ってきたあの廊下。
やっぱり今でも直の面影が残ったままなんだ。
音楽室の前の廊下から見る夕日はあの頃と変わらない。
でも、今は
ちょっぴり切ない。
隣にお前がいないから。