負け組女子高生
次の日も、その次の日もマリエは来なかった。
「調子が悪いから」
そんな内容のメールが毎日きたけど、わたしは「わかった。」とか「お大事に」とかその程度の返事しかしなかった。
私はただ漠然とマリエはエリ達の嫌味にたえられなかったんだろうな、としか考えてなかった。
しかし理由はそれだけじゃなかったらしい。
マリエが休んで1週間程たったとき、彼女からメールが来た。
「ちょっと話聞いてほしいの。放課後マック来てくんない?」
その後待ち合わせ時間を決めるメールを何通かした後、放課後を待った。
学校が終わると、私は一番に教室をでて校門を出た。
いつも帰宅する道とは違う道を進み、駅前のマクドナルドへ向かった。
腕時計は3時50分をさしていた。
私はマクドナルドの駐輪場の空いたスペースに腰をかけた。
約束の4時より10分程過ぎて、プ−マのジャージ姿のマリエがあらわれた。
前髪が頭の上で結ばれて、首からはミッキーの小銭入れが下げられている。
学校を休んだ癖に化粧はいつもながらばっちりだ。
「あっれーか早いね。じゃはいろっか。」
10分でも遅れたなら一言謝ってほしい。
私はそんな事も言えずマリエの後ろに続いてマクドナルドの自動ドアを通った。
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