負け組女子高生
10月の初旬だった。
暑さもだんだんひいてきて、心地よい天気が続いた。
私はいつものようにパンをかじりながら例の場所で過ごしていた。
ふと背後に気配を感じ、ぱっと振り返ると、そこにはクラスメイトの高島悠紀が立っていた。
「ごめん。邪魔した?」
彼女は笑った。
「ううん。全然」
「じゃあ隣ごめんね」
彼女はどすんと腰を降ろした。
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