負け組女子高生
私は、あの日々と同じように木の下に座ってみた。
あの頃と何も変わらない。
ただ1つ違うのは、
隣に悠紀がいない事。
私はいつも悠紀が座っていた地面をそっと撫でた。
すると、土をかぶったメモが出て来た。
悠紀?
私は慌ててメモを引っぱりだして開いた。
麗華。
ここから卒業しなさい。
もうここに来ちゃいけない。
ここを卒業する事で、
あんたは本当に変われるんだよ。
手紙にはそれだけ書かれていた。
再び涙が溢れた。
私は手紙を握り締めたまま泣き続けた。
どれだけたったのか、
私は涙をぬぐい、
立ち上がった。
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