夜明けを待って
伝えれば良かった。


『好きやで。』


この一言を。


好きだった事に気付いたのも数年前で、後悔している訳で。


何もかもの間が悪い。


朱里の事にしてみても、仲のいい親子でいたいならスナックのママなんて仕事、辞めたらいいのに。


辞められないんじゃなくて、辞めたくないんだ。


金の回りの良さも確かにある、でもそれ以上に、自分が頭だって事が気持ち良くて。
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