夜明けを待って
入院した翌日から、お母さんも朱里も来ない代わりに達也や隼人、店のバイトの女の子やお客さん達が入れ代わりたちかわりやって来ては…


花やお菓子や、煙草を買って届けてくれる。


その状態は、看護師さんがため息をつくほどだ。


「あ-早く帰りたい!!」


ひとしきり笑って、涙をふきながら言うと、達也もゆっくり頷いた。


「お前がシャバにおらんからさあ…俺の相手してくれんのが隼人しかおらん訳よ。もう飽きた!!隼人は飽きた!!」

「隼人は飽きるな…じゃあ何、あたしは飽きやんのかあ??」

「いや、飽きたよ。志音もな。」

「おい!!それどう言う事やて話!!」
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