境界
【第2章】境界型人格障害とは?
 今、幸子は『境界型人格障害』、別名『境界性パーソナリティ障害』という病におかされている。
 その発症原因を作ったのが、榎坂吾郎である。

 境界型人格障害の特徴的な症状としては、
 ・見捨てられることに対する不安が強い。
 ・対人関係が両極端で不安定である。
 ・めまぐるしく気分が変わる。
 ・怒りや感情のブレーキが利かない。
 ・自殺企図や自傷行為を繰り返す。
 ・自己を損なう行為にのめりこむ。
 ・心に絶えず空虚感を抱いている。
 ・自分が何者であるかがわからない。
 ・一時的に記憶が飛んだり精神病に似た状態になる。
 神経症と精神分裂症の境界線上にあることから、
境界型人格障害はボーダーラインとも呼ばれている。
 昨今は、社会全体がストレスのかかる構造になっており、境界型傾向にある人たちが増加している。
 もしかすると、誰もがそうなる可能性を秘めていると言ってもいいだろう。



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