月捜し-執事を探せ!-
「カンゾウさんは、とってもとっても素敵な人です! 失格なんかじゃ……」
「トキイロさんのそのお優しい気持ち、いたく心に沁みます」

今の私に出来るのはカンゾウさんを元気にしてあげる事。

何時ものような少し余裕のある優しいカンゾウさんが、少し戻った気がする。


「どうせあいつらなんじゃねえの?」


すると私達と同じような野次馬の中で、そうぼやく2人組の男の人がいた。

もしレーノの居場所に繋がる手掛かりならば、この2人に聞かない訳にはいかない。


「カンゾウさんっ!」
「そうですね。あのお2人から聞きましょうか。警察の方からは後程」


ほんの少し離れた場所にいる男の人達の元へ駆け寄り、私達は犯人の心当たりを聞き出し始めた。
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