俺様のカゴの中
コレ以上寝なくてよかったと思いながらタバコに火をつけた。



煙を吐き出した時、目の前にコーヒーが出された。



「いい嫁になりそうだな」

「本当!?雷さんの?」

「ははっ」



はぐらかすしかねぇだろ。



お前みたいな超お嬢様を嫁にもらえる気がしねぇよ。



コーヒーはいつも俺が淹れるモノより多少濃くて目が覚めた気がした。



「できたっ!!」

「おぉ、上達したな」

「へへっ!!」



テーブルの上にはカプレーゼとペペロンチーノ。



パスタでリベンジか。



「雷さんの口に合えばいいけど…」

「味見は?」

「した!!」

「なら大丈夫だ」



そこまで腹は減ってなかったけど、留宇の気持ちがなんだか嬉しくて全部食った。



ちゃんと料理になってんじゃん。



皿を片づけてる留宇の横でコーヒーをカップに注いだ。



「おいしく…なかった?」

「うまかったよ」



それだけ言うと見たこともないくらいの笑顔で見上げられた。



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