俺様のカゴの中
今まで見たこともないアホ面で、コーヒーを持つ手が止まってる。



いや、今のは…完全に勢いだ。



「氷流様…?」

「な、なんだよ…」

「一時的な感情で動くのはどうかと思いますが…」

「だったら他にどうすりゃいいって?俺が留宇をつなぎ止める術なんてそのくらいしかねぇだろ」

「しかしさすがに氷流様程度の人間じゃ代表…いや、虎宇様も納得しないんじゃないでしょうかね?」



俺、けなされたよな?



面と向かって言われるとかなりショック…。



「しかし氷流様の腕なら…そうですね…。考慮する価値はありそうですが…」

「はっきり話せ!!」

「氷流様は経営にしか興味がない方ですよね?」

「人を無趣味みてぇに言ってんじゃねぇよ…」

「虎宇様と話し合って出直しますのでお嬢様をよろしくお願いします」



そう言って帰って行った。



どんな意味だったのかさっぱりわかんねぇ…。



とりあえず問題は留宇だな…。



絶対病んでんだよ、あの顔は…。



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