俺様のカゴの中
【雷】



風呂の中で顔を赤くする留宇がたまんねぇ…。



早く俺に食われろ…。



「先出るからすぐ来いよ」

「わかっ…た…」



風呂から出て部屋着に着替えて。



歯を磨きながらリビング。



ガラにもなくめちゃくちゃ期待してる自分。



だけど留宇と出会ってから女の抱き方なんて忘れた気がする。



初体験なんて記憶に薄いし、言い寄ってきたヤツをたまに適当に食ったり。



キラだってほとんどカラダだけの関係だったのに。



経験がないわけじゃないくせにビビってる。



あの繊細な生き物を壊したらどうしようかって。



そんなことが今更頭を駆けめぐる。



留宇が出てきてからうがいをして、濡れた髪のままソファーに座る留宇からタオルを取り上げた。



「風邪ひく」

「か、顔が熱くて…ドライヤーかけたくなくて…」



濡れたままだと痛むんだろ?



せっかくキレイな髪してんのに。



持ってきたドライヤーで髪を乾かすとまだ赤い顔で俯いていた。



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