俺様のカゴの中
ここは俺んちだからな。



「ベッド行くぞ」

「はぁい…」



フラフラしながら着いてきた留宇をベッドルームに招き入れた。



警戒心がねぇのか意味がわかってねぇだけか…。



後者だろうな…。



「溜まってんだよ」

「なにが?」

「なにがって…」

「荒くても文句言うなよ?」

「だからなにがっ…」



なにも知らねぇ顔しやがって。



ベッドに沈めた留宇のカラダ。



どうやら完全に目が覚めたらしい。



「俺が善人だとでも思ってたか?」

「思って…る…」

「世間ってモンを知らなすぎ」

「じゃあ…雷さんが教えて…くれるの?」

「あぁ、少し我慢してりゃあな」



意味がわかったのかギュッと目を瞑った留宇。



聞くまでもなく初めてだろう。



労ってやる余裕なんて最近の俺は持ち合わせてねぇ。



「新しい留宇、見せてやるよ」

「怖っ…い…」



微かに震えてる留宇のカラダ。



それを見た瞬間、我に返った。



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