俺様のカゴの中
【雷】



気を使って帰ってった虎宇とアスカ。



片づけてる間に留宇が風呂に入った。



俺も入って新年はすぐそこ。



ソファーに座ってる留宇は疲れてるんじゃないだろうかと心配になる。



「寒くねぇか?」

「寒い」

「毛布持ってくる」

「雷さんがいい…」



あっ、そういう意味の寒いか…。



隣に座ったら珍しく自分から膝の上に乗ってきた。



肩に顔を置き、ギュッと抱きついてくる留宇にブランケットをかける。



「そんなに大事にしないでいいよ…」

「まだ休んどけって言われたろ」

「もう平気…」

「そうか」



それでも心配で、いつもより優しく抱きしめた。



せっかくまともな体型になったのに、確実に痩せただろう…。



「壊したっていいからもっと…」

「ん…」



よかった…。



留宇が今俺の腕の中にいる…。



本当に心配で仕方なかった。



罪悪感もあったし、なにより留宇が死ぬんじゃないかと思って不安になった…。



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