俺様のカゴの中
留宇の肩に頭を乗せたら撫でられた。



留宇の笑顔が見れないのが辛かった。



誰も待ってない部屋に帰るのも辛い。



実は俺って寂しがり屋なんだって、初めて気がついた。



全部留宇が教えてくれた感情。



「お前がいなきゃダメらしい」

「嬉しい」

「いつからこんなに好きにさせたんだよ…」

「雷さんが勝手に好きになったんだよ?」

「生意気…」

「ふふっ、雷さんが甘えてる」



たまにはいいだろ…。



俺だって同じ気持ちだったんだ。



「飲む…」

「へっ!?」

「新年つったら酒だろ」



恥ずかしいから飲みまくってやる。



ボトルのまま持ってきた焼酎をグラスに注いだ。



ゴクゴク飲んで恥ずかしさを紛らわす。



なに言っちゃってんだよ俺…。



留宇が帰ってきてホッとして口が滑っただけだな。



「美味しくなさそうな匂いがする…」

「明日は寝て過ごす」

「本物の寝正月!?」

「当たり前だ」



留宇のカラダが心配だ。



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