俺様のカゴの中
新しい教室に行くと、すでにたっくんがいた。



あれ…?



さっきの金髪君と赤髪君もいるんですが…。



「紹介する、今日から一緒に勉強することになった藤間 留宇だ」

「藤間…留宇です…。よろしくお願いします」



まだ藤間の姓を名乗る恥ずかしさがある。



恥ずかしくて照れてしまった…。



「おい、佐久間。なんで1年が正座してんだ?」

「風紀乱したから制裁中」

「そうか~。じゃあ藤間、いちばん後ろの空いてる席に座れ」



たっくんって佐久間っていうの?



それよりも教室って小さい…。



こんなに人がいるのにこれだけのスペース…。



空いてる席に座ると、机も小さい…。



パソコンはどこに入れるの?



「藤間さん、ものすごいカワイイね。もしかしてハーフ?」

「あっ、はい…」

「彼氏とかいんの?」



なんて答えたらいいの!?



結婚してることは言っちゃいけないし…。



「えっと…」

「いないなら遊ばねぇ?いてっ…なんだよ祐!!」



たっくんはあたしの救世主です…。



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