俺様のカゴの中
実際高宮さんにはかなりお世話になった。



救急車を呼んだ後、無意識に虎宇電話で助けを求めていた。



雷さんの手術前にやってきた虎宇が藤間のおじ様と高宮さんに連絡してくれて。



血塗れで震えるあたしを抱きしめてくれたのも虎宇。



やっぱり虎宇には一生頭が上がらない。



高宮さんはずっと落ち着けと言ってくれていて、仕事のことは気にしなくていいと言ってくれた。



「お水なら飲めるみたいです」

「そりゃよかった」

「大変ですね、高宮さんも」

「大変だけど…俺には社長のやり方があってるしね。強引だけど芯がしっかりしてて。妥協しないから胃潰瘍とかなるんだよ…」

「几帳面ですし…」

「あの図体でメンタル弱いわけ？」

「「あはははっ!!」」



いやいや、これは雷さんが死ななかったから笑い話しになってるんだ。



あたしが倒れたイスの音で起きなければ出血が酷すぎてダメだったかもしれないと言われて怖くなった。


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