俺様のカゴの中
虎宇と一緒に遊べるのはご飯を食べてお風呂に入った後、寝るまでの少しの時間。
毎日オモチャを持ってあたしの部屋へ遊びに来てた虎宇を思い出した。
「小3ぐらいだったかな?会社に連れて行かれたことがあって」
「それで…?」
「社員名簿ってのを見せられた」
そこから10人好きな名前を選べって言われたんだって…。
何もわからない虎宇は10人の社員の名前を紙に書いてお父さんに見せた。
「何のためかわかる?」
「わから…ない…」
「あの人はガキの俺に適当に選ばせてその人たちのクビを切った」
「そんなっ…」
「そういうヤツなんだよ、あの男は」
知らなかった…。
全然知らなかったよ…。
「まだあるけど聞きたくないだろ?」
「虎宇…辛かったんだね…」
「だから留宇にはこんな思いさせたくなくて何も言わなかったのかな~なんてな」
そう言って笑った虎宇の目は…泣いているように見えた。
あたし…絶対虎宇の見方でいるからね…。
毎日オモチャを持ってあたしの部屋へ遊びに来てた虎宇を思い出した。
「小3ぐらいだったかな?会社に連れて行かれたことがあって」
「それで…?」
「社員名簿ってのを見せられた」
そこから10人好きな名前を選べって言われたんだって…。
何もわからない虎宇は10人の社員の名前を紙に書いてお父さんに見せた。
「何のためかわかる?」
「わから…ない…」
「あの人はガキの俺に適当に選ばせてその人たちのクビを切った」
「そんなっ…」
「そういうヤツなんだよ、あの男は」
知らなかった…。
全然知らなかったよ…。
「まだあるけど聞きたくないだろ?」
「虎宇…辛かったんだね…」
「だから留宇にはこんな思いさせたくなくて何も言わなかったのかな~なんてな」
そう言って笑った虎宇の目は…泣いているように見えた。
あたし…絶対虎宇の見方でいるからね…。